理系院卒ならではの「業界選び」②
(①の続きです)
~まず始めに~
博士課程
え?就職を考えてるのにいきなり何言ってるんだ?と思った方。逆に修士に進んだのに博士に行かない理由をしっかり論理的に説明できますか?
よく聞く答えとして、
「就職先が限られる。。。」→それは日本市場しか見ていないから。世界に出ればDr. の称号は賞与に大きく関わる。
「お金が。。。」→奨学金や学振もあるし、他にも例えば研究所の博士課程では給料(300万以上)が貰える。
「研究が楽しくなくて。。。」→他の職も楽しいことばかりじゃない。
経験上意外とこの理由をちゃんと言える人は少ないです。
面接官は専門性を高めるために大学院に進んだ学生が、なぜうちを選んだのか気になっています(専門から離れるほど顕著に)。研究を究める道を選ばなかった自分の意図をちゃんと説明できるようにしましょう。
あとこれは主観ですが、ものづくりで外貨を稼いでいる日本において専門性の高い研究者はこの国の未来を支える素晴らしい方々で、私は心底尊敬しています!なれる能力がある方は恐れず飛び込んでほしいです!
研究テーマに直結する業界
やはり現在研究している分野に直結している業界は一番に考えるべきです。研究科によっては推薦もあるところも多いと思います。
焦点を就活に絞ってもやはり研究内容と近いと楽です。なぜなら研究を「抽象化」する必要がないから(重要ワード!!!!)
やはり自分の分野外で就活をする場合、研究ということを抽象化する必要があります(ex. 研究を通して◯◯の大切さを知って、御社で~~)。しかしここなら素直に研究内容を言えばそれがアピールになりますよね。これは大きい強みです。
性格の側面からもスムーズにアプローチできます。この研究がなぜ好きか、なぜ選んだか、自分の感情を伝えればいいだけです😁
それでもいまいち納得いかないのであれば少し裾野を広げて
研究テーマの上流、下流のメーカー
はいかがでしょう。
例えば機械系でセンサの研究をやっているなら、センサが欠かせない車メーカー(下流)や材料や半導体メーカー(下流)
薬学系なら原材料製造メーカー(上流)や化学品メーカーや化粧品メーカーなど(下流)
これらは研究と関連性を持たせて説明できるので説得力も増します。抽象化も少しできれば後は簡単です。
このような分野に就職する人は「研究そのものではなくその知見を応用して製品化や調達に携わりたい」と考えている人が多い印象です。関連性がありながらも新しく勉強することも多く、やりがいに満ち溢れていますね。
まだまだ満足いく答えは出ないですか?それでは少し視点を変えて
IT業界
を紹介していきます。
こちらは時代に合わせた就活になります。言わずもがなですね。今回はSIerに絞って説明すると相手企業に必要なシステムを提案し、計画し、プログラミングし、保守する、そんな仕事です。メーカー系・ユーザー系・独立系の3タイプに大別され、それぞれ特徴があります。
一度説明会行くと分かると思いますが、「プログラミング経験は不必要、うちはホワイトです!!!」アピールが凄いです。逆に言うとそこまでしても人材を確保したい業界です。
前項でも述べましたが時代に沿った就活ができるという点では文系大学生に分があります。理系的思考力が活かせて時代に沿えるという点ではいいとこ取りですね😁しばらくは安泰な業種だと思います。
IT業界に行くのは、自分のやりたいことより世の中の需要を考えられる冷静だけど熱い、そんな人が多いです。周りもほぼ同じラインからスタートするのでこれからの努力次第でいかようにも成長できる環境です!
またまた違った角度から、
食品、飲料メーカー
はいかがでしょう。食品、飲料メーカーは文系就職と思いがちですが、理系人材も欲しています。結局のところ製品を作るのは機械だし、大きな工場も抱えています。様々な材料、化学品を使っています。物流や仕入れの最適化は直接コスト削減になりますし、そのためには論理的思考力とプログラミングは必須です。
印刷業
え?なんで?紙なんて斜陽産業じゃん。って思いますよね。でも一度大手二社のHPを見てみてください。
、、、事業が凄く多岐に渡りますよね。私も初めて見たときに衝撃を受けました。印刷全盛期の時代に作ったネットワークを活かしインターネット広告業やIoTとの融合、世界進出など日進月歩に新しい事に取り組んでいます。
一つのことを深堀するよりも手広く色んな事業に触れてみたい人、一見の価値ありです!
データサイエンティスト
なんか格好いい響きです。実際私も途中までこの業界を目指していました。
皆さんも研究で沢山データを扱っているのでご存知だと思いますが、データそのものは何の価値もないただの数字です。有象無象のデータから関連性を見出だし抜き出すのは(少なくとも今のところは)人間です。そんな職業です。
言うまでもなく現代はビッグデータの時代です。世間や人の行動を数値化する、そんなデータサイエンティストの需要は高くなるばかりです。
3~4年前はノースキルでも熱意で業界大手に就職できたそうですが最近は目指す学生のレベルも上がり、KaggleのメダルやAWSのソリューションアーキテクトなど資格を取らないと厳しいそうです。。。
私の知っているデータサイエンティストの方は、好奇心と行動力の塊のような人です。気になることは自分でやってみないと気がすまない人、理系には特に多いと思います。一度この世界を覗いてみては?
理系院卒ならではの「業界選び」①
あなたはどんな職種につきたいですか?
はじめに
「なんとなく大学院まで行ったけど、自分がなにがしたいかわからない・・・」
「周りは推薦でメーカーに行くけど、いまいち自分が勤めるイメージが湧かない・・・」
「このまま研究を続けていいのか・・・」
周りの同級生は働いて給料を貰っているなか、忙しいのに身分は学生。大学院生のなかには将来に関する悩みを抱えている方も多いと思います。
就活について悩んでもインターネットには文系学部生向けのゴリゴリ就活対策で溢れていて、焦る気持ちばかり増えていく。。。
偉そうにブログを書いている私も何を隠そう、ずーーーっと悩んでいました。そんな大学院生の悩みに少しでも役にたてるよう、自分が就職活動から学んだことや最小限の努力で最大限の結果がでるコツを書き留めたいと思います!!!
このブログでは、
- その1: 理系院卒ならではの「業界選び」
- その2: 理系院卒ならではの「自己分析」
- その3: 理系院卒ならではの「ES・面接対策」
に分けて紹介します。大学院生はもちろん、院進か就職かで悩んでいる学部生にもイメージできるよう丁寧に書いていこうと思います。
また、就活をただの仕事探しだけに留まらず、就活を通して自分の強みや本当にやりたいことを見つけられるように手助けできたらと思っています!なので推薦やインターン等で比較的楽に就活を進められている人にも読んでほしいです。
ネットや本で理系の就活!を謳っているのに最後まで読んだら文系出身のライターだったり、芯を食った記事になかなか出会えなかったりします。私も忙しい中、30分くらい適正職診断のアンケートに答えたら「デザイナー(ドン!!!)」と診断されあまりの専門外にスマホを投げました笑
でもこの記事はひたすら色んな職種や将来にくよくよ悩んでいた現役大学院生のありのままの就活対策本です。実際にその職で働いている先輩や同期にいろいろ話を聞きながら作りましたので 偏見も少なく書けていると思います。また、忙しい大学院生のためにこのサイトだけを見るだけで志望動機やES、面接まで進めるように一から十まで全てをまとめました。文字数は多いですが、最後まで見てくれると嬉しい限りです。
このブログをどんな奴が書いてるか気になる方は自己紹介を以下に記すので、目を通してください!どうでも良い方は飛ばして以下のリンクにどうぞ!
理系院卒ならではの「業界選び」① - DaikiのRakugaki
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【略歴】
[学部時代]
✔️旧帝国大工学部に入学
✔️1, 2年はチャリ部に所属し日本全国を自転車旅行🚲
✔️3年春に某メーカーのインターンに参加。周りは院生だらけで自分も専門性とプレゼン能力不足を実感し院進を決意。(このときはなんとなくメーカー志望)
[大学院時代]
✔️同大学院進学
✔️卒業を遅らせて、M1後期から1年間ドイツ研究所留学!
・・・の予定も、コロナ禍の影響を受け2020年3月下旬に強制帰国。それなら留年せず卒業できるじゃん!と路線変更し帰国準備をしながら2週間で8社のESを書き、2カ月で自己分析と企業分析に努め、無事商社から内々定をいただく。現在は遅れまくっている修士研究に大忙し
と、こんな感じです。学部4年~留学前までは自分の強みも夢もわからず惰性で日々を過ごしていました。
しかし就活を通して自分の強み(相手や組織に対して一生懸命になれる事) や目標(誰かに影響を与えられる人間になる!) を明確化でき,今も修士研究の間にこうして自分の持っている限りのノウハウと熱意を書きだめているわけであります!
自分と似たように自分の強みがわからず悶々としている人や夢ややりがいを語れない人にとって少しでもヒントになるように頑張って書くので是非最後まで見てください!👍
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それでは業界選びから始めていきましょう!
daikinorakugaki.hatenablog.com